うたわれるものSS
欲望と理性の狭間で

 く〜。
 すぅ〜。
 トウカ部屋の寝床でアルルゥが寝ている。
 シーツをくしゃくしゃにしながら、まるで虫の様に丸まっている姿はやはり可愛らしい。
「……可愛いにゃ〜」
 ベッドの傍に椅子を寄せ、眠るアルルゥを見ているトウカの顔が緩む。
 いつもの整った微笑みとは違った緩み切った顔。普段の固さからは想像できない。
 く〜
 すぅ〜
「…んん…」
 ゴロンと寝返りをうつ。アルルゥの顔がトウカを向く形になった。
 トウカは開けた掛け布団をそっとかけ直してやる。
「ん」
 するとアルルゥは納得したかの様に寝言で頷いた。その様子を見て、また顔が緩む。
 ヒコヒコ
 アルルゥの耳が小刻みに動いた。
 ヒコヒコヒコヒコ
「どうしたのだろう?」
 トウカは不思議に思い、そっと近づく。
 ヒコヒコヒコヒコヒコヒコ
「っ!!?」
 暫く様子を見たが、さっきのが最後、耳が動く様子も無かった。
 なんでもない様子にホッと息をつき、間近にあるアルルゥの顔を見て微笑む。
 ふと、ある一箇所に目を奪われた。
 それは女の子らしく、ふっくらとして柔らかそうに盛り上あがっている。
 間近で見たせいで今まで思いもしなかった感情が沸き上がる。
 (――さ、触りたい!)
 ザッ。
 思うや否や、トウカはアルルゥの近くを勢いよく離れた。
 近くにいたら間違いなく触ってしまう。
 (駄目だ。起きてしまったら聖上に何と言えば!!)
 そうは思うものの、目はアルルゥの頬に向かっている。
 ふっくらとしていて、柔らかそうな頬。
 指先でそっと押すときっと気持ちが良いに違いない。
 (駄目だ駄目だ駄目だ。命に代えてもお預かりすると言ったのは誰だ?!)
 トウカはブンブンと頭を振る。
 だが、すぐに目はアルルゥを見てしまう。
 (くそっ!!)
 椅子を動かし、寝床と反対を向く。こうすればアルルゥを見ることはないはずだ。
 呆けてみるが、それもすぐに飽きてしまう。
 (す、少しだけならいいのでは……っな、某は何を考えている!!)
 再び頭を振り、窓から外をみる。
 ……
 …………
 ………………
 (ええい、ままよ!!)
 ガタッ!
 トウカは椅子から立ち上がり、アルルゥの横に立った。
 手をアルルゥの頬に向けて伸ばす。
 ガラガラ
「聖上!!?」
 まさに瞬間、仕事を終えたハクオロがトウカの部屋に入って来た。
「どうしたんだ?そんなに慌てて」
 微笑みながらハクオロが聞く。
 厭味の無い微笑みに益々恥ずかしさを覚えながらトウカは固まった。
「アルルゥはまだ寝ているみたいだな」
 ハクオロがアルルゥに近づく。
 右手の人差し指を出して頬を押した。
 プニ
「あ゛っ??!」
 悲鳴にも似た声が響く。
「ど、どうしたんだ」
「聖上?頬…」
「頬?」
 ハクオロは首を傾げながら、アルルゥの頬を連打する。
 プニプニプニプニプニ
「……いいのですか?」
「え?」
「いいのですか、頬っ!」
「あ、あぁ。いいんじゃないか?」
 ハクオロはプレッシャーを感じ、首を縦に振ることだけしかできなかった。
 早速トウカは嬉しそうにアルルゥの頬を押し始めた。


初めまして、緋者そーやと申します。
まずは謝罪からした方がいいのでしょうか? 管理人様。えっと、本当に申し訳有りません。このサイト初めての作品があまりにも短くて。
改めてこうしてみると短いこと短いこと……。10k、分りました。やりましょう。えぇ。
と、決意表明をして締めたいと思います。では、またお会いできる日を。

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